「通信文化新報」特集記事詳細
第6972号
【主な記事】「郵便局の婚活」開催
茨城県郵便局長 連絡協議会主催
茨城県が全面協力
茨城県郵便局長連絡協議会(岡田裕昭議長/原研前)は1月13日、茨城県庁25階の展望ロビーで婚活イベント「郵便局の婚活 ポスコン~手紙から始まる恋物語~」を開催した。「ポスコン」は、真剣に結婚相手を探している男女を対象にし、パーティー形式で出会いの場を提供している施策。少子化対策などにも繋がる新たな地方創生イベントとして各地で企画・開催が続いており、「郵便局の主催」という高い信頼から、地域によっては、第1回から定員の倍以上の応募が殺到するなど、注目を集めている。
「ポスコン」は、いわゆる婚活パーティーと同様に、結婚式場やパーティー会場を利用し、地元のメディアにイベントの告知や司会を依頼するなど、民間企業と協力して行われる事が多いが、今回は包括連携協定など日頃の関係を基に、茨城県が全面的にバックアップ。日曜日に県庁の最上階、南北展望ロビーの北方向のフロアをほぼ独占し、他に類をみない大々的な規模で行われた。
地区会からは局長約30人、関東支社から2人が運営に参加。平成18年に全県的な結婚支援事業を推進するための中核となる組織として開設し、現在までに約2000組もの成婚実績を誇る外郭団体「一般社団法人いばらき出会いサポートセンター」からは、5人が準備段階から参加した。
参加対象は25歳から35歳の未婚の男女。各30人の定員に対し、県内各地だけでなく、千葉県市川市、栃木県宇都宮市など他県からも多数の応募があり、抽選の結果、約35人ずつが参加した。
受付開始時間の午後1時には、参加者が次々に入場。手続きを完了した順に、後ほどプロフィールと共に掲示するための写真をインスタントカメラで撮影。それぞれ緊張感の混じった表情で写真に納まっていた。
開会してほどなく、大井川和彦県知事が公務の合間をぬって駆け付け「今日は天気も良いので、この会場の絶景が楽しんでもらえる。手紙を書いて自分の思いを相手に届けるという『ポスコン』で、素晴らしい出会いを楽しんで欲しい」と激励し、関係者にも感謝を述べた。
はじめに、テレビの婚活イベント番組と同様、並列の固定席に座った女性の周りを、男性たちが2分ごとに移動しながら話をしていく「回転寿司方式」で自己紹介を実施。着席と同時に、持参した「プロフィールカード」を交換、会話をスタート、合図とともに移動という、スピード感あふれる「自己紹介タイム」は、休憩をはさみながら約2時間続いた。
異性全員とのあいさつが終了し、展望ロビーにある喫茶コーナー「SORA」の軽食やケーキなどを楽しむ立食パーティーに移行したところで、ぽすくまが登場。女性参加者たちが歓声をあげて記念撮影をしていた。
岡田議長が主催者を代表し「若い方に郵便局に親しんでいただきたいという思いから『ポスコン』を企画した。皆さんにとって良い出会いがあることを祈念している」と乾杯の発声を行った。
フリータイムの間も、より多くの人との会話を促し、なるべく同じメンバーで固まらないための工夫として、後で行うビンゴゲームの準備(会話をした異性の番号をお互いのカードのマス目に記入し、オリジナルのビンゴカードを作成する)を実施。出会いサポートセンターのスタッフと、天使に扮した山本達也局長(水戸市役所前)と諏訪昌彦局長(八郷)が「くっつけ係」としてフロアを周り、相手になかなか声がかけられない内気な参加者たちを後押しした。
続いて、旅澤雅博局長(上野宮)による「手紙の書き方教室」が行われた。男性は茶色、女性はピンク色の封筒を使用し、表に相手、裏に自分の番号と氏名を記入し、第1希望・第2希望の相手に宛てて、1人2通のラブレターを作成。日が暮れ、展望ロビーのガラス全面にロマンティックな夜景が広がる中での「手紙タイム」となった。記入後は会場に設置された赤色(男性)、黄色(女性)の巨大な丸ポストへ、思いを込めて投函。
封筒の宛名を元に、出会いサポートセンターが集計を行う間、フリータイムで作成されたビンゴカードによる抽選会が行われた。番号の抽選とプレゼンターは岡田議長と茨城県西部地区郵便局長会の遠藤宏会長(岩井辺田)が担当、男女各6人(先着)に郵便局のカタログギフトが贈呈された。
この日は、全員の前で番号を読み上げるような形式での結果発表は行われず、カップルが10組成立したことだけが発表された。後日、事務局から大きな封筒にラブレターをとりまとめて発送すること、カップル成立の場合は相手の名前が書かれたカップル成約カードと「ホテルテラス・ザ・ガーデン水戸」のレストラン食事券の半券が同封されているので、男女2人の半券を1枚に繋げてレストランに持参するとサービスが受けられること(1人の女性が2人の男性とマッチングした場合は、半券は2枚封入)が説明された。
司会の「手紙が届くまでの約1週間、ドキドキしながら待つ醍醐味を味わって」との言葉に、参加者たちは期待と不安が入り混じった表情を浮かべながらも、お土産を受け取り、ぽすくまに見送られながら会場を後にしていた。
全参加者の見送りが完了した後、関係者全員で記念撮影。運営スタッフからは「第1回なので、準備も本番もとにかく大変だったが、トラブルもなく無事終了してホッとした」「初めての施策でカップルができるか心配していた。10組という高い成果が出て嬉しい」と笑顔がみられた。
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