「通信文化新報」特集記事詳細
2020年 2月3日 第7025号
【主な記事】フロントライン・セッション
風通しの良い組織に
[衣川社長]信頼回復に全力
郵便局の社員と本社役員、率直な意見を交わす場として、日本郵便は「フロントライン・セッション」を開催している。1月22日には本社で開かれ、関東支社管内の社員を中心に約250人が参加、1月に就任した衣川和秀社長が改めて「組織風土の改善に向けて、社員の皆さんの声に耳を向け、風通しの良い組織をつくりたいと強く思っている」と強調した。また1月22、23日には北海道支社で長谷川篤執行役員が出席して開催、2日間で約280人の社員と意見を交換した。
フロントライン・セッションは「日々お客さまに接している社員一人ひとりの声を経営に活かすため、本社役員等と社員が、お客さまの要望から日ごろ負担に感じている事柄まで意見を交換、働き方改革をはじめ各種改革につなげていく」ことが趣旨。
衣川社長は「郵便局の社員の皆さんと直接、早期に意見を交わしたいと考え出席した」とし、「意見は内容を確認し的確に対応したい」と述べ、一連のかんぽの問題について「お客さまに不利益を生じさせ、ご迷惑、ご心配をかけお詫びする。また、お客さまから厳しい目を向けられながら、日々真摯にお客さま対応をしている社員の皆さんに、お詫びとともに感謝を申し上げる」と語った。
さらに「総務省、金融庁から業務停止命令、業務改善命令という非常に重い処分を受けたことを経営陣として重く受け止めている。日本郵政の増田社長の年頭あいさつや会見での発言のとおり、郵政グループは創業以来、最大の危機。しかし、全社員がうつむいて立ち止まっていてはならない。愚直に、そして誠実に謙虚に、感謝の気持ちを忘れずに、一丸となって新しいことにチャレンジしていかなければならない」と改めて呼びかけた。
また、フロントライン・セッションの意義やこれまで出た意見などについて説明、「可能なものは改善に向け取り組んでおり、その状況をポータルサイトに掲載し、順次更新している」とした。
そして「今回問題とされた組織風土の改善に向けて、社員の皆さんの声に耳を向け、風通しの良い組織をつくりたいと強く思っている。時間はかかるが、グループを挙げての総意」と述べ、「皆さんからの意見等を真摯に受け止め、信頼回復に向けて、一緒になって全力を尽くしていきたい。忌憚のない意見等をいただきたい」と強調した。
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