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2020年10月26日 第7063号

【主な記事】

福島県会津地区会が清掃活動
猪苗代湖の水質を保全


 福島県会津地区郵便局長会(佐藤賢之介会長/旭田)は、毎年恒例となっている猪苗代湖の湖畔、松橋浜(福島県耶麻郡猪苗代町中小松)の漂着水草回収作業を10月4日に行った。
 国立公園であり、福島県の財産でもある猪苗代湖の水質環境を保全し、次世代に伝えていくことを目的に、地域貢献活動の一環として実施している。会員・夫人会・家族を含めて約120人が参加した。
 猪苗代湖は数年前まで水質日本一だったが、現在は悪化している。会津地区会では、水環境に対する意識を高める活動を実施している「NPO輝く猪苗代湖を作る県民会議」「ロータリー猪苗代湖水環境協議会」が主催する、美しい猪苗代湖の水環境保全の趣旨に賛同して、ボランティア活動を実施しており、今年で9回目となる。
 実施責任者の齋藤誠理事(会津村松)は「コロナ禍の中なので、会話等控えて作業をお願いしたい。奇麗な猪苗代湖を私たちの子孫に残すため、みんなで汗をかこうと思う」とあいさつ。佐藤会長は「猪苗代湖の水質はかつて日本一だったが、水草等により近年は水質が悪化してきている。地道な活動を今年も継続しようと集まっていただいた」と述べた。
 輝く猪苗代湖をつくる県民会議の中村玄正理事長から「平成14~17年まで猪苗代湖の水質は日本一だった。平成29年度は8位、平成30年度は14位となった。水質悪化の理由は、生活排水や北部地域の水草の問題。北部地域の浅瀬は色々な植物があり、成長時期には、窒素、リン酸を消費してくれるが、秋口、その植物が枯れCOD(化学的酸素要求量)が増加する」と強調。
 「波打ち際に打ち寄せられている水草を回収することで、水質環境悪化を防止する。この取組みは今年で11年目。活動を続けていなければ、猪苗代湖の水質はランク外となってしまう。『水清きふるさと』づくりをする」と語った。
 参加者全員「会津会」と背中に書かれた青いパーカーを着用し、作業で使用する熊手やフォークを選び、並べられたファイバーの前で作業を開始した。波打ち際では例年より打ち寄せられた水草が少ないため、水中に入って水草駆除を行った。
 作業は午前10時から約1時間半行われ、波打ち際は見違えるようにきれいになった。集まった水草の総量は21.2立方メートルに達し、軽トラックへ積み込まれた。
 最後に、長沼常雅副会長(弥五島)が「多くの汗を流し、多くの水草を回収できた」と、参加者たちへのお礼のあいさつで終了した。


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