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2020年11月2日 第7064号
【主な記事】
「救急安心カード」普及に協力
[宮城県南部連絡会]柴田町の高齢者対策
宮城県南部地区連絡会(大沼芳則統括局長/柴田)は、柴田町内の郵便局(柴田、槻木、船迫)で、「救急安心カード」事業の更なる普及促進に協力することとなった。昨年10月2日に柴田町と包括連携協定を締結しているが、それに基づき、柴田町が進めている高齢者対策に、郵便局が連携して積極的に対応する。10月1日にセレモニーが開催された。
「救急安心カード」は、柴田町、社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会の共同事業。70歳以上の一人暮らしや高齢者世帯、災害時要援護者などを対象に配布されている。
筒状の容器(ボトル)の中に、かかりつけ医療機関や緊急連絡先などの情報を記入したカードを入れ、自宅の冷蔵庫内に保管しておくもの。これらの情報が、急病時に救急車を呼んだり突然の災害で被災した場合などに、その場で確認でき、医療機関への引継ぎや関係者への緊急連絡に役立てることができる。
郵便局での取組内容は、「救急安心カード」事業の普及促進及び現行化で、①POPを掲出し、地域の方へお知らせを実施②興味を示された方の情報を、社会福祉協議会へ提供すること。なお、社会福祉協議会では情報をもとに地域の民生委員へ連絡、民生委員は連絡訪問を実施しサービスを展開する流れとなっている。
10月1日のセレモニーには、大沼統括局長はじめ柴田蔵王部会の廣嶋英則副部会長(槻木)、吉野将一副部会長(船迫)らが出席。柴田町からは滝口茂町長、民生委員児童委員協議会の大槻千あき会長、社会福祉協議会の武山昭彦事務局長らが参加した。
滝口町長は「この事業は柴田町を含む仙南2市7町で取り組んでいるが、各自治体により使用するケースや様式が違う。しかし対応する消防は仙南広域消防の一つであり、統一が望まれていた。今回、郵便局からの提案で改善が進むと期待している」と強調。
また「郵便局は安心安全な街づくりにいろいろな提案を持って来てくれる頼もしい存在。この事業にも協力いただき、大変うれしく思う」と感謝の意を表明した。
大沼統括局長は「昨年、柴田町と包括協定を締結して以来、柴田町への報告案件は見守り活動1件、道路損傷等6件、不法投棄1件の計8件を行っており、地域の安心安全を守る活動への協力体制も定着してきている」と連携の成果を説明。
そして「今回は包括協定第3条(6)の『住民サービス向上及び地方創生に関すること』の項目を更に深化させる施策として、救急安心カード事業への協力を、全国初の試みで柴田町内郵便局が実施する運びとなった。消防隊が出動し、救急搬送するときに命をつなぐ事業として、大変重要な施策。今後も柴田町と連携しながら普及促進の応援をしていく」と協力体制を約束した。
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