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2021年8月2日第7103号

【主な記事】

高校生と地域貢献を討論
東京都西北部連絡会豊島西部会が連携施策


 東京都西北部地区連絡会(西原直希統括局長/豊島長崎六)の豊島西部会(南雲英雄部会長/豊島千川駅前)は、東京都立千早高等学校と地域貢献活動の連携施策を行った。千早高校の授業で地域貢献の講義を行い、その中で活動実施案を討論、提案を受けて可能な案を精査し、部会・連絡会等で実践していく。

 千早高校の生徒数は1学年1クラス35人、6クラス構成で210人、3学年で630人となる。17年前に都立牛込商業高等学校と都立池袋商業高等学校が統合し、新しいタイプの「進学型専門高校」として開校した。2004年にビジネスコミュニケーション科を設立し、「英会話」「ビジネス」「コミュニケーション」の能力開発を行い、海外・地域・企業との連携を通して実践に重点を置いた授業を行っている。
 英会話ができ、コミュニケーション能力が高く、物おじすることなく、大人とディスカッションが可能な生徒の育成を図る。生徒を募集した際、女子生徒が8割、男子生徒が2割の構成比となり、積極的でやる気のある元気な女子が多い。
 郵便局との授業は7月12日と15日の両日、2学年の6クラスを対象に3クラスずつ同内容で2回開催された。具体的な取り組みは、授業を通して各種連携先とプロジェクトを考え実践するというもの。
 1コマ45分で4コマ。1コマ目に南雲部会長、日本郵政本社の荻野泰史IR室経営企画部サスティナビリティ推進室グループリーダーによる講義が行われた。
 南雲部会長は、郵便局の歴史、組織の成り立ちから説明し、地域貢献の具体的な例をあげながら生徒たちに分かりやすく説明。荻野リーダーは「郵便局がネットワークを活用した他の企業のプラットホームとなることを目指し、企業のメリット、企業ブランドアップにどうすれば繋がっていけるのか、それがSDGs(持続可能な目標)として行っていけるのかを考えて欲しい」とした。
 その上で今回のディスカッションのテーマ「郵便局と豊島区がWin×Winとなる提案を作り発表してみよう!」を提示。生徒たちが郵便局入社2年目の社員として、局長からこのテーマを与えられ、プレゼンテーションするという設定で授業が進められた。
 2コマ、3コマ目は講義を受けてのグループ討議。郵便局が豊島区の中でどのようにアプローチすれば地域貢献につなげることができるのか、生徒たちは郵便局、豊島区の強み、弱みを洗い出し、郵便局×豊島区をWin×Winにするためにディスカッションした。
 最初はなかなかイメージがつかめなかった生徒たち。豊島西部会の参加した局長たちがグループを回り、いろいろとアドバイス。今の仕組みにとらわれない柔軟な発想で、生徒たちが日ごろから感じている郵便局へのイメージを導き出していた。   
 「郵便局は若者より高齢者の利用者が多い」や「全国どこにでもあり、地域に密着したサービスができる」「それをどうやってビジネスにつなげていけるのか」などの話があり、地域活動貢献について議論した。
 4コマ目はグループ討議の発表。それぞれのグループがどうしたら郵便局と豊島区がWin×Winの関係になれるのかの討議内容を豊島西部会の局長にプレゼンテーションした。
 発表を受け、各局長が講評。西原統括局長は「全体的にグループを見て短時間のうちに豊島区、郵便局の強み、弱みを分析してまとめていた。発表用紙も分業で作られており、各自が責任もって取り組んでいることに感心した。討議内容は郵便局の課題をとらえており、現実に生かせるものもある。ネットワークを駆使した地方創生につなげたい」と話した。
 南雲部会長は「今回の地域貢献活動の連携施策は、豊島区と何か活動ができないかという中で、千早高校が企業との連携施策を行っていることを知り、興味を持ち話を伺ったのがきっかけ。地域貢献の取組みは一過性のものではなく、継続して取り組んでこその活動ととらえており、これからも続けていきたい」と抱負を語った。


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