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2021年8月30日第7107号

【主な記事】

カンボジアの郵便改革を支援
[日本郵便]UPU開発協力に参加

 日本郵便は万国郵便連合(UPU/加盟国192)の開発協力プロジェクト「カンボジア郵便の業務オペレーション改革」に参加する。日本郵便は海外の郵便業務の改善経験はあるが、UPUの事業に参加するのは初めて。
 UPUの開発プロジェクトは、開発途上国と先進国間で郵便サービスの格差を少なくすることを目的に実施されている。日本郵便はこれまでベトナム郵便とはコンサルティング契約を締結、ミャンマーでは政府開発援助(ODA)などを通して協力を行い、郵便事業体からも高い評価を得ている。
 これらを踏まえ、カンボジア郵便から協力の要請があった。カンボジアでのプロジェクトは日本郵便1社だけの参加で、9月から18か月間、実施される。Eコマースの市場拡大に対応するため、郵便業務の改善を技術面で支援する。
 日本郵便は「輸送業務や集配・集荷の処理方法の改善」「利用者視点に立った配達・受取方法」「郵便業務の施設内作業の効率化する機器類の導入・活用方法や施設内レイアウトの改善」などを提案し、実証プロジェクトを実施する。
 具体的には、首都と主要都市を結ぶ幹線ルートを対象に、輸送便の設定、配送ダイヤ安定に向けた見直し、郵便物に合わせた郵便局内の作業効率化などを実施する。そのほか、大口eコマース事業者に対しての集荷方法の見直しや、通関待ちをしている荷物を床置きから棚置きに変え、整理整頓することで作業の効率化を図ることなどがある。
 同プロジェクトの担い手には郵便局長経験者を予定している。基本的には現地で直接、指導することになるが、新型コロナウイルス感染が落ち着くまではリモート会議を通じて実施される。


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