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2021年10月25日第7115号

【主な記事】

大規模災害時に消防機能
東京支社で初 昭島郵便局が協定


 東京都昭島市の昭島郵便局(佐藤法久局長)と東京消防庁昭島消防署(山﨑純一署長)は「大規模災害発生時における施設の使用に関する協定を10月6日に締結した。東京支社管内では初めてとなる。

 協定締結で大規模災害が発生し消防庁舎が倒壊・使用不能になった場合、または発生する恐れがある場合、昭島消防署が昭島郵便局の駐車場スペースに消防署の機能を一時的に移転することができる。
 これによって、災害対応の業務を適切に行うことが可能になるものとみられる。昭島消防署と昭島郵便局は、いずれも東京都道220号に面しており、直線にしておよそ50メートルしか離れておらず、災害時にあっても迅速な対応が期待できる。
 同日、昭島消防署で締結式が開催された。昭島消防署から山﨑署長(消防監)はじめ渡邊薫副署長(消防司令長)、矢部昇警防課長(消防司令長)、福嶋和明予防課長(消防司令長)ほか、日本郵便からは佐藤局長、総務部の木村弘重部長、松川達也課長、割田隆義課長、多摩西部地区連絡会(矢澤和成統括局長/国立天神下)昭島部会の荒井清嗣部会長(中神駅前)、小野修局長(昭島緑)、甲把啓道局長(昭島中神)が出席した。
 協定の趣旨等の説明に続いて、山﨑署長と佐藤局長が協定書を取り交わした。写真撮影の後、山﨑署長から佐藤局長に感謝状が贈呈され、協定に際して多大なる理解と協力を受けたことに対する謝意が表明された。
 閉式後の歓談では、山﨑署長は「東京消防庁としても平素から災害の状況を鑑みると、想定外のケースが多くなってきていることを大いに危惧している。そういった中で、昭島市民11万人の命を預かっている消防署として非常時の方策を模索していた」と経緯を説明した後、「消防署の願いを快く引き受けていただいたことに感謝。これまでも様々な形で連携を図ってきたが、今後も昭島市民の生活をしっかりと見守るために、協力し合ってより良い仕事をしていきたいと思う」と述べた。
 佐藤局長は「郵便局は地域のためにある。“お客さまのために”という心持ちが市内の郵便局が存在する理由の一つと言える。最近では災害が多発する地域も見受けられるなど、いつ起こってもおかしくない状況」と強調。
 「日ごろから地域のためにできることは取り組みたいと考えていたので、今回の話を受けた。社員にとっても協定の締結を契機として、災害に備える意識付けの一つとなればと考えている」と意義を語っている。


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