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2022年1月24日第7128号

【主な記事】

「安全なまちづくり」で協定
結城郵便局(茨城県)と結城警察署


 茨城県の結城郵便局(軸原修局長)と結城警察署(古谷茂典署長)は1月7日、「安全なまちづくりの推進に関する協定締結式」を結城局の会議室で開催した。茨城県西部地区連絡会(名越幹夫統括局長/守谷久保ヶ丘)内では、2020年7月の古河局と古河署間での締結に続き2例目となる。

 締結式には、結城局から、軸原局長、窓口営業部の松本雅美部長、郵便部の直箟忠郵便部長、本谷洋幸課長、結城部会の住吉伸治部会長(明野)、藤貫康宏副部会長(ゆうちょ/地方公共団体担当/結城白銀)、外山順子茨城県西部地区連絡会地区スタッフ、結城署からは古谷署長、福田稔丸課長、小島成喜係長が出席。松本窓口営業部長が司会を務めた。
 出席者紹介に続き、藤貫副部会長が「数年前に高齢のお客さまがニセ電話詐欺の被害に遭った。経済的、精神的に大きなショックを受けた様子を今も忘れることができない。世の中に目を向けると、電車内やビルでの放火など、ショッキングな事件が頻発しており、治安の悪化を感じている人が増えていることと思う」と強調。
 「多様化する犯罪から結城市の安全・安心を守るため、郵便局の機動力を活かし、何か貢献できることはないかと常々考えていた。安心して暮らせる結城市の実現に向け、警察と郵便局が相互に協力し、見まもり活動に際し協定として明文化することで、実現性の高い取組みができるのではないかと結城署に提案し、締結に至った」と趣旨を説明した。
 軸原局長と古谷署長が協定書に署名。「ぽすくま」と茨城県警のシンボルマスコット「ひばりくん」が立ち会った。続いて郵便車両・バイクに貼り付ける防犯ステッカーの受渡しが行われた。
 軸原局長は「協定により、具体的な安全への取組みが始まる。私たちにノウハウはないので、高齢者や子どもを守っていくために警察と連携し、実行可能な訓練などで方法を教わっていく必要がある。今までも特殊詐欺防止などに取り組んでいるが、いざ不審者などを見た時に、防犯に繋がるアクションができているか。なかなかできていないのが実態かと思う」と述べた。
 そして「協定は約束でもあり新たな決意。市民の皆さまを巻き込み、防犯への啓発、犯罪から弱者を守っていくことが重要になる。真摯に謙虚に学びながら実行していく」と決意を語った。
 古谷署長は「管内では空き巣被害が増えており、また、依然として特殊詐欺でも多額の被害が出ている。逮捕した窃盗犯から、犯罪者間で『A町では防犯の活動が盛ん』『B町は警戒が薄い』など、地域の情報を共有していると聞いた。犯罪を未然に防止・抑止するためにも、地域の実態を把握されている郵便局の皆さんによる『防犯の目』が増えることは有難く、大変心強い」と意義を語った。
 また「郵便局は高齢者層のよりどころで、局員の方に心配事などを相談しに来る可能性もあるので、その際には通報していただきたい。協定が実効性のあるものになるよう、積極的にやりとりを行っていきたい」と期待を示した。
 結城地区防犯協会が作成した約100枚のステッカーは、準備が整い次第、結城局のバイクのキャリーボックス、配達車に貼付けられる。今後、配達時に異状に気づいた配達担当者は、携帯端末から所定の方法で通報するなど、いち早い情報提供により、安心・安全な市民生活の実現を目指していく。賛同する結城市内5局(結城白銀、結城武井、今宿、絹川、結城矢畑)でも情報共有などを検討している。


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