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2023年10月16日 第7218号
【主な記事】社員と共に明るい未来を
東海地方会 女性会員代表者の集い
東海地方会(会員1890人、勝又一明会長)主催の「第4回女性会員代表者の集い」が9月20日、名古屋東急ホテルで開かれた。各地区会の代表47人の女性局長が出席。グループに分かれて、地域活動や働きやすい職場環境などのテーマについて活発な議論が交わされた。勝又会長や女性社長の講話、物販の秋の新製品の紹介などもあった。
集いは、名古屋市南部地区郵便局長会の柘植祐之会長(名古屋鳴尾)の司会で始まった。はじめに勝又会長が、リーダーとしての役割、地域との関わりなど、郵便局の課題について、会長としての考え方を説明した。
勝又会長は「課題はたくさんあるが、しっかりと自分自身の課題を明確にして、社員と共に解決していってほしい」と課題への向き合い方について考え方を示した。
仕事のやり方や局長としての心構えについては「リーダーとして大事なのは、社員に夢を語ること。明るい未来を共に作っていく。夢を語るのがリーダーの役割」とするとともに、「皆さん方の存在が一番大きいのは人材育成。社員を育てるのは皆さんの役割。そして職場の雰囲気、環境を作っていくのもリーダーである皆さんの仕事。どうすればいいか、考えてほしい」と激励した。
地域との関わりについては「年度初めに部会長以上を集めたスタートアップ会議で話をしたとおり、郵便局は地域に根差して仕事をしている。地域に元気がなかったら、郵便局も利用してもらえない。元気が商売のスタート。地域とともに元気に。地域活動の重要性はそこにある。地域からあてにされる郵便局になってもらいたい」と話した。
最後に「局長としての覚悟や思いを見つめ直し、どんな局長になりたいのか、目標になる人、ライバルを早く見つけてもらいたい。そして、皆さんが目標とされる局長になっていただくことを期待する」と締めくくった。
この後、「女性が家庭(育児や介護)と仕事を両立しながらキャリアアップを目指すには」をテーマに、居酒屋チェーン「世界の山ちゃんグループ」を運営する株式会社エスワイフードの山本久美代表取締役の講話があった。
山本代表は専業主婦をしていたが、配偶者の急逝で、ビジネスのことはわからないまま代表に就任した。山本代表は「代表ではあるが新入社員のように少しずつ教えてもらった。できることは最大限努力して行い、周りに助けてもらえる人になることが大事。家庭も会社もそれは同じ。チームや部下に感謝の気持ちをしっかり伝える。威張らない、おごらない、欲張らない。部下がこの人のために働きたい、と思える上司になること」と心構えを話す。
会場からの「専業主婦から社長になり、苦労したことは」という質問に対しては「認めてもらうまでが大変だった。報告が上がってこなかった。どうせ判断ができないだろうと思われていたと知り、一人では判断しないから、わからなくても嫌なことでも全部報告してもらいたいとお願いした。心の中で思っていることを出して社員と話し合った。幸い社員には、愛社精神があり、会社を良くしていこうということが一致していて、うまく意思疎通ができるようになった」と話した。
郵便局物販サービス東海本部長の伊藤一本部長からは会社についての説明。続いて、ラフィーネインターナショナルの木稲淳一郎取締役と園乾佑さんからは10月に発売される新商品の化粧品SOLOSOLOシリーズの石鹸やネイルケア、はちみつを使ったバームクーヘンなどについての紹介があった。
ハニーソープ(石鹸)のデモンストレーションでは、津島博美局長(浜松幸)が、実際の泡を体験、「濃密でリッチな泡立ち」と感想を述べた。
この後、8つのグループに分かれ、地域活動や働きやすい職場環境などのテーマについて、現状や課題の把握、改善策について意見を交わした。
グループごとに発表があり、地域活動では「土日の活動では男女関係なく働いているが、家事や育児の時間調整が大変。参加するには自分の中で気持ちを整えなければならない」「地域活動で成功している事例の情報を提供してもらいたい」「自宅が遠いので、地域の自治活動への参加が難しい」との意見。
働きやすい職場環境については「休憩室が1つしかなく、落ち着いて休憩できるスペースがない」「人員など困っている時は、別のエリアの社員を回してもらいたい」「警察の巡回を増やしてもらえるよう、働きかけて欲しい」などの意見があった。
最後に東海地方会の坪内良樹副会長(西美濃地区会長/大垣室町)が「郵便局の強みは、人ならではの柔軟性やお客さまへの細やかな配慮ができること。それに長けている皆さんにはぜひ、後輩の育成もしてもらいたい。東海地区ではこの10年で女性社員は10%増えた。新入社員は女性が多く、今後もその割合は増えると思われる。局長には社員の育成に力を注いでもらい、女性がいきいきと活躍でき、郵便局が長く続いていけるよう、力を貸してもらいたい」とあいさつした。
日本郵政グループは「JPビジョン2025」の中で、ESG経営として、女性の躍進・女性管理職比率の向上を挙げている。東海地区の女性局長は173人で、地区内の局長の9.15%にあたる。
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