「通信文化新報」特集記事詳細
2023年10月23日 第7219・7220合併号
【主な記事】
駐車場で移動販売
長井鶴郵便局 福岡県宮若市、生協と連携
福岡県の長井鶴郵便局(広門久美子局長)と宮若市、グリーンコープ生協ふくおかが連携し、長井鶴局横の駐車場で9月20日から移動販売を開始した(毎週水曜日11時45分~12時15分)。
長井鶴局周辺には、以前はスーパーマーケットがあったが、今は閉店となり、地域住民は遠方まで買い物に行かなければならず、車の運転ができない人は、買い物した大きな荷物を持ってバス移動しなければならなかった。
周辺地域は高齢者も多くなり、今回の移動販売に期待を寄せる人も多い。同日行われた開始式には、大勢の人が集まり、開店を待ちわびていた。
開始式は宮若市の塩川秀敏市長、小山田勲長井鶴自治会長、グリーンコープ生協ふくおか筑豊支部の中村祐子支部理事長、郵便局から福岡県筑前東部地区連絡会の宝井優統括局長(下山田)、鞍手部会の本田一友部会長(吉川)、広門副部会長、辻博文局長(笠松)ほか多くの関係者が出席して開催された。
塩川市長は「郵便局に新しく移動販売の拠点ができたことに感謝。2月14日に包括連携協定を締結したことを機に、笠松、長井鶴、磯光、3人の局長の『宮若市のためにできることをしたい』という熱い思いから開始となった。かつてはスーパーマーケットもあったが現在はなくなり、地域の皆さんは毎日の食材の買い物にも苦労している。今回の移動販売は、そうした人にも役に立てる」と感謝を述べた。
そして、「来月には、磯光局の近くでも開設される。地域の人が困っている中で、郵便局が課題に応えてくれている。ここにいる郵便局の皆さんを御覧いただきたい。宮若市のシンボル『さくらちゃん』のTシャツを着て、宮若市をPRしていただいている。郵便局の皆さんの熱い思いに感謝している」と強調した。
小山田自治会長は「移動販売は週1回ではあるが、買い物の困難者だけではなく、集まった人たちが、お互いの安否を気遣い、コミュニケーションを図る場にしていただければありがたい」と期待を寄せた。
宝井統括局長は「郵便局では地域住民の安心・安全で快適、豊かな生活をサポートするために、地域貢献事業を展開している。少子高齢化が進むにつれ、買い物に関する問題が取りざたされている中で、宮若市とグリーンコープの支援の下、長井鶴局の横で移動販売ができることになった。買い物と合わせ、長井鶴局を休憩場所、コミュニケーションの場として利用いただければと思う。郵便局は今後も、地域の幸せのために取り組んでいきたい」と語った。
広門局長は「郵便局は地域の役に立てるように取り組んできた。移動販売は4年前から検討していたが、コロナの感染拡大で延期になっていた。今回、開始できたことは大変喜ばしい。今日お越しの皆さんに郵便局から、ぽすくまのエコバッグをプレゼントしたい。毎週水曜日の移動販売に来る時に使ってほしい」と話した。
中村支部理事長は「グリーンコープふくおかは地域福祉の一環として、買い物支援の移動販売を行っている。買い物により、地域のコミュニティーや見守りに繋がっていければ幸い」と述べた。
テープカットが行われ、移動販売車による販売が開始された。お客さまの中には「職場の人から頼まれた」と、弁当をたくさん持った人や、お菓子や惣菜を籠一杯に入れてレジに並ぶ人など、多くのお客さまで賑わった。
取り扱う商品は弁当や総菜類、野菜、果物、肉や冷凍鮮魚、飲料、菓子などの食料品とシャンプー、石鹸、トイレットペーパー、ティッシュなど生活用品、約300品。10月12日からは磯光局裏の駐車場でも開始した(毎週木曜日14時30分~15時)。
>戻る
