「通信文化新報」特集記事詳細

　全国郵便局長会（全特・末武晃会長）は５月１９日、名古屋市港区のポートメッセなごやで「２０２４全特名古屋総会」を開催した。社会環境の変化に対応、郵便局ネットワークを維持・発展するため「郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟（郵活連）」を中心に郵政関連法の見直しが議論されているが、出席者は改めて法改正の必要性を確認した。また、来年夏に行われる第２７回参議院議員選挙に、組織内候補として３月末に総務省を退職した前サイバーセキュリティ・情報化審議官の犬童（いんどう）周作氏（５６）を擁立する方針を承認した。

　「あまたの天下人を育んだこの地において　創業の志を原点に　新たな時代を切り拓こう」をスローガンに掲げた全特名古屋総会は、宮川大介副会長の開会宣言に続き、東海地方会会長の勝又一明理事が歓迎のあいさつ、末武会長が郵政関連法の改正の重要性などについて訴えた。
　岸田文雄首相のビデオメッセージが流され、来賓として招かれた松本剛明総務大臣、茂木敏充自民党幹事長、石井啓一公明党幹事長、松山政司参議院自民党幹事長、山口俊一衆議院議員（郵活連会長）、大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長があいさつした。
　また、増田寛也日本郵政社長、石川幸德ＪＰ労組委員長が祝辞。全特顧問の柘植芳文参議院議員（外務副大臣）、長谷川英晴参議院議員が、法改正の必要性などについて述べた。
　役員=写真=など新たな体制を確認、犬童氏は全特相談役に推薦され、来夏の参院選に比例代表として自民党に公認申請する予定。
　＜犬童氏の略歴＞
　▽１９６７（昭和４２）年１１月１０日生まれ、熊本県人吉市出身
　▽１９８６年、熊本県立済々黌高校卒業
　▽１９９２（平成４）年、東京大学法学部卒業、郵政省入省。
　▽１９９９年、電気通信事業部データ通信課課長補佐
　▽２００１年、総務省情報通信政策局放送政策課課長補佐
　▽２００３年、在フランス日本国大使館一等書記官
　▽２００６年、総務省郵政行政局総務課課長補佐（統括補佐）
　▽２００８年、情報流通行政局郵政行政部企画課調査官
　▽２００９年、総務大臣秘書官（事務取扱）
　▽２０１２年、国土交通省道路局路政課道路利用調整室長
　▽２０１４年、内閣参事官（内閣官房ＩＴ総合戦略室参事官）
　▽２０１７年、総務省情報流通行政局情報流通振興課長
　▽２０１９（令和元）年、情報流通行政局郵政行政部郵便課長
　▽２０２０年、情報流通行政局総務課長
　▽２０２１年、デジタル庁統括官付審議官
　▽２０２３年、総務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官
　▽２０２４年３月、退職