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2024年06月24日 第7254号

【主な記事】

石川県能登地区郵便局長会 
坂口高雅会長(町野)
支援に深く感謝
 
30局が一時休止、引き続きの力添えを

多忙の中、インタビューに応じる坂口会長


 ■地震発生から半年が経過しました。
 令和6年元旦に発生した能登半島地震では、能登地区内だけでなく富山県・福井県の一部や北加賀地区などの北陸に限らず、新潟の一部でも被害が生じるなど広域で被害が発生しました。奥能登の被害は特に甚大で本当に痛ましい災害であり5か月経った今でもまだまだ復旧の途中ではありますが、発災以降これまでの間、全国の多くの皆さまから温かいお言葉やエールをいただいているのに合わせて、本当に多大なご支援をいただいております。
 これまでのご支援に対し厚く御礼申し上げます。まだまだ、復興どころか復旧にも至っていない状況であるため、引き続き息の長いご支援を賜りたいと思います。
 災害というのは、全国どこでも、いついかなる時でも起こり得ます。そうした危機感の中で、郵便局の再開について、リモート会議などで毎日のように話し合いを重ねているところです。能登(エリマネ78局・単マネ5局)でも未だに18局が一時休止となっているほか、簡易局は12局が一時休止となっており、合わせて30局が再開に至っていない状況にあります。
 正直なところ、よくここまで再開してこられたと思っています。局によっては津波被害によって再開不能なケースもありますが、今少しずつ、一歩一歩、震災以前に戻すように、社員と力を合わせて取り組んでいます。そういったことから、まだまだ全国の皆さまのお力添えが必要になるものと思います。
 ■復旧・復興はどのような状況でしょうか。
 能登半島では、無事に日常生活が戻った状況になっているかのように感じる他地域の方が多いのは否めないところです。しかしながら、実際には、まだまだ住民の多くが仮設や避難所での生活を与儀なくされていることから、以前のような生活に戻るには相当な時間を要することを知っていただきたいと思います。
 倒壊家屋などの公費解体を各市で受け付けていますが、未だにまったく進んでおらず、取り壊しが進まないと、新しい家が建てられませんので、町の再生にはまだ多くの時間を要するものと思っています。
 道路損傷や欠落を補修することによって、輪島までの道が復旧しましたが、珠洲市の海岸線は津波や土砂災害により、ほとんど無くなってしまいました。橋爪理事の西保郵便局がある輪島市の大沢地区でも、高さ80メートル山沿いの道が、山ごと海に崩落する被害があり、未だ復旧していない状況にあります。
 能登半島の地形が災いして、復旧に時間が掛かっています。道が山合や海岸線を縫うように走っているので、土砂災害などで主要道が損壊してしまい、本当に1月は大変でした。
 道路などライフラインの復旧について、全国の皆さまのお力添えをいただき、能登地区の被災した全ての人たちを代表し感謝を申し上げます。(2面につづく)


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