「通信文化新報」特集記事詳細
2024年07月08日 第7256号
【主な記事】立正大学郵政会 市川幹会長に聞く
4年後に創立70周年
郵政事業に貢献する人材を育成
1000人以上が郵便局長に
■立正大学郵政会の目的は。
立正大学は日蓮宗を基盤とした仏教系の大学で、郵政会は郵便局長の子弟を中心として活動しています。卒業後は郵政グループに就職する学生が大半だが、企業は人の集合体です。地域に根差した郵政人になるよう人格育成をし、優秀な人材を郵政グループに送り出すことを第一の目的にしています。
■具体的にはどんな活動をしているのでしょうか。
郵政会の学生や卒業生は地域に貢献したい使命感が強い。地域に根差した人物となるためには仏教や哲学、文学などを通して、様々な角度から物事を判断できる能力が必要になります。
学生にはそういった書物を多く読み、多くの人たちと議論する機会が必要と考えています。
また、全特総会や郵政主催の各種行事に学生に参加してもらい、郵政グループの活動状況や現状を勉強してもらっています。
■多数の同窓生がいて、各方面で活躍されていると聞いていますが、卒業後の主な進路は。
多くがエリマネ局に就職し、のちに局長になっています。
8割から9割がエリマネ局に就職しますが、本社、支社、単マネ局で活躍している卒業生も多数います。
東京中央郵便局や大阪中央郵便局、静岡中央郵便局など、都府県の中核となる郵便局の局長も輩出しています。現在の茨城県石岡市長も郵政会の出身です。私の長男はゆうちょ銀行に勤め、次男は川通郵便局長をしています。
■郵政会は4年後に70周年を迎えます。
現在は以前に比べて会員数が減っています。本学から郵政グループに有能な学生を輩出して活躍してもらうために、まずは郵政会の会員を増やして諸先輩方の後に続いて欲しいと思います。
全国に11支部あり約8000人の会員が郵政部内外で活躍しています。こうした支部とも連携を深め、郵政会の規模を拡大して70年目を迎えたいと考えています。
■最近の学生に求めることは何でしょうか。
今の若者はまじめでおとなしい人が多い。郵便局やゆうちょ銀行、かんぽ生命はお金を扱う仕事ですから、そういった気質は必要だが、自分の意見をしっかり言えて、的確にお客さま対応もできる人材を郵政会で育てたいです。
■今後の展望をお願いします。
昨今の社会は急速にIT化、AI化が進んでいます。立正大学や郵政会で仏教や哲学、文学を通して人格形成するとともに、こうしたテクノロジーにも精通しなければなりません。
若い方々にはあらゆる方面で活躍できるよう今のうちから様々なジャンルに興味を持って勉強してほしいと願っています。郵政会はそうした人物の育成をサポートし、将来、郵政に貢献できる人材を育成していきます。
■最後に郵政グループに対して期待することは。
日本郵便はヤマト運輸との協業をはじめ、佐川急便とも一部業務提携しました。
また、ゆうちょ銀行では新NISAの取り扱いが始まり、かんぽ生命は1月から一時払終身保険という新商品の販売を開始しています。
いずれも好調と聞いていますので、今はグループ全体が大きくジャンプアップする転換期だと思います。この機を逃さずにグループ全体が一層飛躍をすることを願っています。
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