「通信文化新報」特集記事詳細
2024年10月14日 第7270号
【主な記事】近畿支社 小池信也支社長
「One Team」で団結・行動
誇りもって働ける環境を
「見える化」進め人材育成
3000を超える郵便局を有する、日本郵便の支社では最大規模の近畿支社。6月25日に就任した小池信也支社長は、近畿支社の最大の強みは管理者をはじめ社員が何事にも「『OneTeam』の団結力と行動力で取り組む姿勢がある」と評価するとともに、最重要課題は「人材育成」と強調する。今後の抱負や社員育成について小池支社長に聞いた。(坪内隆彦)
■日本郵便では最大規模の近畿支社です。支社長としての抱負を聞かせてください。
近畿での勤務は初めてですが、これまで郵政事業に30年余り携わってきた中で、出張やプライベートでは何度も訪問しています。そういう意味で、とても親しみを感じており、第二の故郷と思っています。
赴任してから各地を訪問し臨局していますが、近畿の郵便局は都市部から山間地や海岸地域まであり、まさに日本の縮図であると改めて認識しました。そのような環境で働いている社員の皆さんとは、これまでも「郵便局未来会議」などを通じてお話をさせていただく中で、非常に明るく、闊達な雰囲気を持っていると感じています。
そのような特徴を生かした上で、郵便局と支社、そしてグループ会社の皆さんとともに「One Team」で横串を刺して施策を展開し、近畿をより元気にしていきたいと思います。
■日本郵便は風通しのよい組織風土づくりに取り組んできましたが、近畿支社管内ではどのようなことに取り組まれているのでしょうか。また、近畿支社の「強み」「今後伸ばしていくこと」「人材育成」などについて聞かせてください。
本社では千田社長主導により、組織風土改革PTのほか、郵便・物流事業改革PT、郵便局窓口事業改革PTなどを組成し、変革を推し進めています。
近畿においても本社PTに紐づくPTのほか、近畿独自の問題意識のもと、各種PTを組み、社員の皆さんが誇りや自信をもって働くことのできる職場環境の構築を目指しています。
支社、フロントラインで働く社員が心身とも明るく元気に働くことができ、お客さまに選んでいただける郵便局となるよう取り組んでいきます。
その基礎として、私がまず社員の皆さんにお願いしていることは、基本的なこととして、社内外を問わず「あいさつをしっかりしましょう」ということです。
朝は「おはようございます」、何かしてもらったら「ありがとうございます」、申し訳ないと思ったら「すみません」。また、とかく人は自分のことばかり話しがちになりますが、相手の立場に立って考えること、相手をリスペクトして接することが重要だと思います。
デジタルの時代ではありますが、アナログの人と人との触れ合いから、より良い関係性を構築し、そして社員一人ひとりが主体性を持って行動できる職場にしていきたいと思っています。
そうすることで、職場での人間関係が良好となり、相手への理解が深まります。そして、郵便局においては、お客さまとの関係も構築し、深めていけると考えます。
何といっても近畿の強みは、管理者含め社員の皆さんの団結力と行動力があることです。他方、これは近畿に限らないですが、これまでも「郵便・物流事業」と「郵便局窓口事業」、「単独マネジメント局」と「エリアマネジメント局」の間などで「心の壁」が少なからず見受けられます。このような壁をなくし、近畿が更に「One Team」となることで、社員の皆さんの行動力をより一層発揮していただき、会社の発展に繋げていきたいと思っています。
人材育成では、最近は当社に限らず、就職してもすぐに辞めてしまう若い方々が多い傾向にありますが、日本郵便でできるだけ長く勤めてほしいと願っています。
新卒や正社員登用で採用された社員を対象として、1、2、3年目にそれぞれどのような研修があって、社員に何を期待しているのかを「見える化」していきます。研修には本社研修、支社研修などがありますが、現在、支社において、各部が共通認識を持って研修体系を「見える化」するように進めています。すなわち、横串を刺した研修を実施していくことで、研修をする側も受ける側も研修スケジュールや研修内容を認識した上で、人材育成を進めることができると考えています。
かつては長・中・短期にわたる宿泊研修などがありましたが、現在はほとんどなくなっていますので、縦・横のつながりを築き、現場にまかせっきりにするのではなく、支社もしっかり入り込んで若い社員を育てて行かなければならないと思っています。(2面につづく)
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