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2024年11月18日 第7275・7276合併号

【主な記事】

信越支社大曽根和之支社長〝全力全動〟推進
「現場・現物・現実」の実践
郵便局の〝活き活き〟を深化


 信越支社の大曽根和之支社長は、3月まで日本郵便本社の改革推進部部長を務め、精力的かつ柔軟に取り組む姿勢は、周囲から大きな信頼を得ていたと評価されている。改革推進部部長の経験を信越支社長としてどう活かしていくのか。就任から半年余りを経た大曽根支社長に聞いた。


■就任の抱負を聞かせてください。
 私の行動指針(判断軸)は「現場・現物・現実」の実践です。就任前の3月までは本社に勤務していましたが、そこでの判断軸は当然お客さまに向き合っている第一線の郵便局で起きている事象が常に基本線になっていました。
 郵便局で取り組んでいただく各種施策などは、本社および支社で企画・立案し、それに基づいて取り組んでもらうものですが、地域事情に応じて各々の郵便局の条件は全く違いますし、それぞれの地域の郵便局がどのように活動していくのかをアンテナを高くして確認していました。
 社員の皆さんに会社・経営の狙い・想いを感じ取ってもらい、活き活きと働いていただかないと、組織は機能しないと考えます。約40万人の社員・関係者の気持ちを奮い立たせるということが一番大事だと思っており、信越支社でも同様の考えで取り組んでいきます。
 支社長に着任してから感じたことですが、信越支社は諸先輩の皆さんに培っていただいた、人を育てる環境の基礎がしっかりと出来ていると感じています。私の役割の一つとして、そこにさらにプラスアルファのエッセンス、調味料を加えるべく、皆さんと方向性を合わせて一緒に取り組んでいきたいと考えています。
 信越管内の全社員・関係者が「活き活き」「ワクワク」と仕事ができる環境を整え、そうすることによって、お客さまにこれまで以上に良いサービスを提供し、その結果として地域の皆さんに「信じて」「頼り」にしていただく、「信頼」をベースにこれからも選ばれ続ける、唯一無二の郵便局となるように、信越支社のスローガンでもある〝全力 全動〟を推進していきたいです。
■支社長に就任以来、郵便局を精力的に訪問されていると聞いています。
 エリア局にフォーカスすると、管内には12地区連絡会915の郵便局が所在しています。それぞれの地区に応じて統括局長、副統括局長の皆さんと共通認識を図り、意思疎通を丁寧に重ね、進むべき方向性や目的のベクトルを合わせて運営していきたいと思っています。また、郵便・物流の分野においても、単独マネジメント局62局の管理者や社員の皆さんとも足並みをそろえて取り組んでいくとともに、338局の簡易郵便局の皆さんとも連携を丁寧に行ってまいります。
 就任して2日間で、すべての役員局・単独マネジメント局に電話し、直接、局長の皆さんとお話をしてコミュニケーションを図りました。3か月で管内12地区のエリアマネジメント局の統括局長の皆さんの郵便局を、これまでに半数以上の単独マネジメント局を訪問しています。
 時間が許す限り、郵便局・簡易局を訪ねて、現場・現物・現実の観点から自らのアンテナを高くして、郵便局の皆さんと意見交換を重ねて、一緒に様々なことを考えていきたいと考えています。
■地区連絡会との協力関係をどのように進めるお考えでしょうか。
 「JPビジョン2025+」では、郵便局の価値・魅力向上が成長エンジンの一つとして位置付けられています。信越のエリアマネジメント局は、地域の環境や特性に応じて事情が全く異なることから、地域に根差して郵便局の強みを更に活気づけていくために、エリアマネジメント局の局長・社員の皆さんとよくお話をしたいと思います。
 長野県と新潟県を合わせた管内は広大な面積があり、2つの県の中でも山間地や市街地など、それぞれの地域の特色を有しています。長野県と新潟県の地区連絡会では全く条件が違ううえ、地区連絡会内も広いため、市街地と中山間地の局長・社員まで幅広くお話をして、意思疎通を図っていきたいと考えています。
 郵便局はもとより、地域や行政との連携も重要ですので、外へ目を向けることが大切です。世の中の動きや潮流に敏感になり、他企業や行政との連携を意識しています。
 また、郵便・物流部門では、大口や中小事業者、郵便局をご利用いただいている企業・事業主とも接点を持ったうえで、相手の悩みや課題を共有し、一緒になって解決できるようなスタンスで、郵便局ファンの拡大に努めてまいります。
■改革推進部部長としての経験を支社長としてどのように活かしていきますか。
 郵便局で起きた事象を「現場・現物・現実」の視点で捉え、例えば本社から発信した指示文書などがどのように浸透しているかなどを把握し、必要に応じて現場に赴き対話する、郵便局ベースでの現実を認識して本社内のコンセンサスを得て改善していく、というのが改革推進部の役割でした。
 より一層郵便局に近い立場である支社に着任したため、長野県・新潟県の局長・社員の皆さんとともに、これまで取り組んできたことに磨きを掛けられる、ということを意識しています。本社に現場の声を伝えるだけではなく、信越支社でできることは主体的にスピード感を持って解決し、郵便局の皆さんが活き活き、ワクワクできる取り組みをさらに深化できると考えています。(2面につづく)


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