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2025年01月06日 第7282・7283合併号

【主な記事】

年頭の挨拶 全国郵便局長会 会長 末武 晃
地域の信頼に応える
「志定まれば気盛んなり」


 新年あけましておめでとうございます。
 皆さまにおかれましてはつつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、社会のデジタル化や少子高齢化の進展、さらには自然災害など、私たちを取り巻く環境は大きな変化の連続でした。
 特に、郵便局では、新しい買物サービス「おたがいマーケット」の開始や空きスペースを活用したオンライン診療・服薬指導の実証実験、郵便集配車両を使用した貨客混載の実証実験が行われるなど、まだ途に就いたところではありますが、郵便局の未来を感じさせる年であったと思います。
 また、昨年5月には、全特団結の象徴である通常総会を、約1万人が愛知県名古屋市に集い、コロナ禍前の本来の形で開催することができ、大変嬉しく思っております。
 しかしながら、世界的にみれば、ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地区侵攻が長期化し、中国、北朝鮮の動向が懸念されるなど、憂慮される国際情勢が継続しています。また、日本郵政グループの現状に目を向けると、依然として郵便物等の減少、銀行手数料や保険手数料の減少が継続し、歯止めがきかない状況になっています。本年もこれらのことをしっかりと胸に刻み、前に向かって進んでいけるよう一層の努力をしてまいりたいと思います。
 本年の干支は、「乙巳(きのとみ)」とのことですが、古くは飛鳥時代に中大兄皇子・中臣鎌足らが蘇我入鹿を宮中にて滅し、蘇我氏を滅ぼした「乙巳の変」、「大化の改新」が起きた年(645年)が「乙巳」の年であったとのこと。また、近年では、日露戦争の日本海戦、ポーツマス条約締結が「乙巳」の年(1905年〈明治38年〉)でありました。
 「乙巳」の年は、「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく。」とのことですが、時代が大きく変革することを予感させる年であります。
 私たちの使命は、地域の皆さまに郵便、貯金、保険のサービスを確実かつ安定的に提供していくことでありますが、さらに地域に寄り添い、地域に合致したサービスを提供していくためには、柔軟な思考を持って法的な枠組みを改め、最新のデジタルテクノロジー等を活用しつつ、安心して働き、笑顔でサービスを提供することができる環境としていくことが不可欠であると思っております。
 私たちの使命は、創業以来、諸先輩が築き上げてきた地域の皆さまからの大きな信用、信頼に応え、地域の皆さまとともに、より良い未来を築き上げていくことであります。全特はあらゆる機会を通じて、この実現に向け積極的に取り組んでいくことを固くお誓い申し上げますとともに、皆さまにとって、新しい年が夢と希望に満ちた明るいものとなりますことを心より願っております。
 結びの言葉として、私の地元、山口県萩市に生まれた幕末の思想家 吉田松陰先生の「志定まれば、気盛んなり。」を、本年は申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。


 


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