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2025年01月27日 第7285号

【主な記事】

「まちかどAED」参加
大阪府堺市郵便局に設置

左は堺深井沢郵便局の北田大介局長


 大阪府堺市内の全郵便局101局に12月10日から令和8年12月31日(予定)までの約2年の間、AED(自動体外式除細動器)が設置されることになった。堺市消防局が、大阪公立大学(担当教員:同大学大学院文学研究科の木村義成教授)、日本光電工業株式会社、セコム株式会社と連携し、心肺停止傷病者のもとへ、いち早くAEDを届ける仕組みを構築するための実証プロジェクト。
 心肺停止傷病者のもとへ、AEDを届ける仕組みが救命率にどのように寄与するか検証・分析を行う。AED設置の有用性を示すデータを収集することによって、AEDの設置と活用を更に推進し、救命率の向上に繋げる考え。研究は企業版ふるさと納税などを活用した大阪公立大学協創推進事業の一環として実施するもの。
 研究に賛同したファミリーマート85店舗にもAEDが設置され、合わせて186施設にAEDを設置し、「まちかどAED」として登録する。
 心肺停止が疑われる救急要請があった場合、消防指令センターから、ボランティアとして参画する65人の堺市消防局管内の消防職員(勤務時間外に限る)に発生場所などの情報がメールで通知される。救急車が到着するよりも早く現場に駆けつけることが可能と予想できる消防職員は、付近のAEDを搬送し、心肺蘇生法などの救命活動を行う。
 消防局は、まちかど救急ステーション事業として管内にあるAEDを有効活用するため、近くでAEDを必要とする緊急事態が発生した場合、AEDの貸出に協力する事業所などを「まちかどAED」として登録し、Googleマップ(マイマップ)に公開している。
 登録情報は消防指令センターでも把握しているため、119番通報受信時に、状況に応じて通報者の近くにある「まちかどAED」の場所を情報提供することができる。なお、令和6年12月1日現在、堺市消防局管内に2263施設、2388台のAEDが登録されている。


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