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2025年02月10日 第7287号

【主な記事】

新幹線で輸送 置き配も
ローカル共創イニシアティブ
福島県の「規格外りんご」

 日本郵政、日本郵便、株式会社陽と人(福島県伊達郡/小林味愛代表取締役)の3社は、輸送手段に新幹線輸送および置き配を用いて「規格外りんご」を届ける実証実験を行う。日本郵政と日本郵便による、社会課題に取り組む企業や地方自治体に社員を派遣し、共同で新規事業開発を図る、「ローカル共創イニシアティブ」発のプロジェクト『farm to table』の一環。
 
 1月27日に購入申込受付を開始。2月3日~3月14日がお届け期間で、3月15日から効果検証を行う。農業サプライチェーンの環境負荷の低減に加えて、「規格外りんご」の購買を通じた生産者と消費者の新たな関係性の構築を目指す。
 『farm to table』は、環境負荷低減を図る商品や輸送方法の採用により、農業サプライチェーンの各領域で環境負荷低減を目指した商品を生産地から食卓までお届けするプロジェクト。
 農業サプライチェーンの環境負荷は生産・幹線輸送・ラストワンマイル配送の段階で発生するため、各段階での環境負荷低減の試みが可能となる。実証実験では、規格外農産物の取扱いによる食品廃棄の削減(生産)、エネルギー効率の良い新幹線輸送へのモーダルシフト(幹線輸送)、置き配による再配達の削減(ラストワンマイル配送)を行うことで、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組む。
 3社は、「同取り組みによって、消費者側には『購買による環境負荷低減への貢献』という付加価値が生まれると考えている」とコメントしている。
 実証実験は、「規格外りんご」の購買を起点とし、アナログ(はがき)およびデジタル(NFT)の両軸で、消費者と生産者が双方向に情報発信を行う。
 「実証実験」の概要は、以下の通り。
 ▽福島県産の「訳ありりんご」のふるさと小包による販売▽規格外りんご(訳あり品)の流通▽輸送方法へのモーダルシフト(新幹線輸送)と置き配(指定場所ダイレクト)の導入▽生産者・生産地と消費者の双方向での情報取得や情報発信ができるよう、オリジナルの冊子やポストカード、NFT特典の同梱▽環境負荷や消費者・生産者関係性構築について意識調査の実施
 販売商品は、福島県産「葉とらずりんご 1.5㌕」(訳あり)2980円(送料・税込み)【限定500箱】・福島県産「葉とらずりんご 1㌕+リンゴジュース2本セット」2980円(送料・税込み)【限定100箱】。
 郵便局のふるさと小包チラシでの申し込み(1月27日~3月7日)で、関東地域(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都《島しょ地域を除く》、神奈川県、山梨県)への配達に限定した商品となる。
 以下のエリア内の郵便局に、ふるさと小包チラシを設置する。▽埼玉県:川越市、ふじみ野市、富士見市、坂戸市、鶴ヶ島市、比企郡(川島町、鳩山町)、入間郡(越生町、毛呂山町、三芳町)▽東京都:千代田区、中央区▽神奈川県:横浜市(鶴見区、神奈川区、西区、港北区、都筑区、青葉区、緑区)
 川崎市(一部取扱いの無い郵便局有)


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