「通信文化新報」特集記事詳細
2025年03月17日 第7292号
【主な記事】
パートナーシップ契約を締結
日本郵政 大学スポーツ協会
地域活性化に貢献
交流の機会を創出
スポーツ&コミュニケーション部 千葉岳志部長
日本郵政と一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS、東京都千代田区/福原紀彦会長)は2月26日にパートナーシップ契約を締結した。日本郵政がUNIVASのオフィシャルスポンサーとなり、UNIVASが取り組む大学スポーツの振興をサポートしていく。
2019年3月に発足したUNIVASは、全国に226校の加盟大学と39の加盟競技団体を抱え、発足以来、学修支援の充実や安全安心なスポーツの環境整備、大学スポーツの認知向上のためライブ配信などの事業を行ってきた。全国規模の加盟数を誇るUNIVASと、全国に約2万4000の郵便局ネットワークを有する日本郵政グループのスケールメリットを活かし、地域社会の活性化と大学スポーツの認知向上を目指す考え。
東京・新宿区のJAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREで同日、締結式が開催され、UNIVASの福原会長と日本郵政の櫻井誠常務執行役ほかが登壇した。UNIVASとパートナーシップ契約を結ぶ、株式会社NHKエデュケーショナルも加わり、3社合同の記者発表となった。
福原会長は、「日本郵政とは、部活動の地域移行や教職員の働き方改革など、現在の教育環境が変化する中で、全国ネットワークを最大限に活用し、地域・産業・大学が連携してスポーツに関わる学生の人材の育成、地域社会の課題に取り組みながら、その成果を社会へ還元してまいりたい」と述べた。
櫻井常務執行役は、「今後、UNIVASのオフィシャルスポンサーとして、大学スポーツのさらなる発展を通じて、日本の地域経済・社会の発展に貢献する人材の育成に協力してまいりたい」と語り、「日本郵政グループとUNIVASが大学スポーツの振興と地域の活性化に向けて、相互にサポートしながら取り組んでいく。具体的には、郵便局ネットワークと各大学の運動部が連携協力して、スポーツイベントを開催して、それぞれの地域の皆さんが参加できる機会を創出し、スポーツに楽しむなどの機会を展開してまいりたい」と述べた。
今後の取り組み事項は、①部活動の外部指導者のクオリティ向上を目的とした、日本郵政が特別協賛する「JSPO公認スポーツコーチングリーダー資格」の大学生取得者拡大に向けた取り組み②自治体が主導する部活動の地域連携・地域展開を支援する「ブカツ・サポート・コンソーシアム」への協力に関する取り組み③部活動の地域展開の受け皿となる「総合型地域スポーツクラブ」の設立促進を目的とした、大学との連携に関する取り組み④日本郵政が日本郵政グループスポーツ応援アンバサダー「ももいろクローバーZ」と共に取り組む「カラダうごかせ!ニッポン」プロジェクトにおいて推進している、健康増進と地域社会の活性化に資する「MEKIMEKI体操~カラダうごかせ!ニッポン!~」の全国への普及・展開に関する取り組み⑤全国の大学生とのつながりの創出、コミュニケーションの強化に関する取り組み―の5点。日本郵政が実施する5つの取り組みについて、UNIVASが協力していく。
記者の質問に対して、福原会長は、「郵便局という全国津々浦々にネットワークのある組織、そこで勤務している人々と連携ができることは大変心強い」と述べた。また、櫻井常務執行役は、「それぞれのイベント毎に、各大学の運動部と各エリアの郵便局が協力し合って、地域の人々を巻き込みながら、スポーツに関する文化振興を図っていきたい」と構想を述べた。
式典終了後に、日本郵政スポーツ&コミュニケーション部の千葉岳志部長に話を聞いた。
■今回のパートナーシップ契約締結の狙いは何でしょうか。
UNIVASの主な会員は全国にある226の大学だ。これらの大学と地域の郵便局がこれからどのように一緒になって活動していくかは、一歩一歩丁寧に検討を進めていきたい。今後、地域の大学のスポーツ拠点で実施するイベントなどに、親子連れや高齢者など、いろいろな方が参加して、そこに日本郵政グループの社員が絡んでいくのが理想だ。
大学生だけでなく、日本郵政グループの社員が指導する場合もあるだろうし、イベント運営の手伝いをする場合もあるだろう。今回のUNIVASとのパートナーシップ契約の締結を通じて、地域の大学と連携しながら様々な人たちが交流する機会を創出したいと考えている。
■最終的な目的は、地域活性化でしょうか。
もちろん地域活性化を目指している。私たちは、スポーツを通じて地域活性化をやり遂げたいと考えており、今回の契約締結はそのひとつの施策だ。当然、現在展開している「ブカツ・サポート・コンソーシアム」も関係してくる。大学生が指導者となる場合もあれば、JSPO公認スポーツコーチングリーダーの資格を取得した郵政グループの社員が指導する場合もある。
また、指導するのは大学生だが、生徒を集め、コーディネートするのが郵便局の社員だったりするケースも出てくるだろう。大学のイベントでMEKIMEKI体操もプログラムに入れていければと考えている。女子陸上部のOGもセカンドキャリアという観点から参画する可能性もある。
われわれが進めていることは、すべて複合的に絡み合い、最終的には地域の活性化に繋がっていく。全国の郵政グループの社員が地域に関わって貢献することによって、「ありがとう」と言ってもらえて、「全国津々浦々に郵便局があって良かったね」と評価されれば幸いだ。
>戻る
