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2025年11月3日 第7325号
【主な記事】
総務大臣に林芳正氏
高市早苗内閣が発足
高市早苗内閣が10月21日に発足したことに伴い22日、総務省では新大臣に就任した林芳正前官房長官が初登庁した。この日は村上誠一郎大臣との事務引継や交代式、林大臣の就任会見が行われた。(関連記事2面)
9月7日に石破茂首相が自民党総裁を辞任することを明らかにしたことにより、自民党は10月4日に総裁選の投開票を実施、高市元経済安全保障大臣(衆議院奈良2区、当選10回、64歳)が第29代総裁に就任した。
しかし、10日には公明党が連立政権から離脱、新たな政権の枠組みが模索され、20日に日本維新の会と連立政権(閣外協力)を樹立することが合意された。
高市氏は21日に召集された臨時国会で第104代首相に選出され、憲政史上初の女性首相が誕生した。
同日の組閣により、総務省で翌22日に行われた一連の行事は午前10時半過ぎ、林大臣の初登庁で始まった。林大臣は1階エントランスに集まった職員の大きな拍手で迎えられた。
交代式では原邦彰事務次官が職員を代表して新旧大臣にあいさつした。村上大臣には「総務省を霞が関で一番の役所にするとの思いから様々な場面で指導いただき、職員一同は自信を持って前向きに取り組むことができた」と感謝。
林大臣には「豊富な経験と高い見識をお持ちの大臣を迎え、うれしいとともに身の引き締まる思い。職員一同、全力でお支えすることを誓う」と歓迎の言葉を述べた。
村上大臣は「世界では民主主義の国より全体主義の国がはるかに多くなり、マイファーストになっている。世界のことを考える国がなくなりつつある。日本は世界の平和と安全に寄与していくために、立ち位置を考え直さなければならない。また、日本の財政状態は先進国の中でも最悪な状況。民主主義と財政規律を守るために努力していきたい。国民を守り助ける最後の砦は総務省しかない。全力を挙げてバックアップしたい」と退任のあいさつ。
林大臣は「私は総務省の経験がないので、職員の皆さんから教えていただきながら、一歩一歩、行政を進めていきたい。好きな言葉に『学びて思わざれば則ち罔(くら)し。思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し。』(孔子の言葉)がある。思うことは、地方に、住民に、いろんな方々の心に飛び込んでいくこと。行政マンとして、しっかりとした法律や行政の知識を持って飛び込んでいく。総務省は地域の最後の砦として、日本をしっかりと守る。村上大臣の思いを引き継いで、職員の皆さんとともに国を守っていきたい」と抱負を述べた。
村上大臣は職員から花束が贈られ、総務省を後にした。
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