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2025年11月3日 第7325号

【主な記事】

総務行政 国民生活に密着

 林芳正総務大臣の就任会見が10月22日、開かれた。林大臣は主要閣僚を歴任し、岸田内閣と石破内閣で官房長官を務めた。会見では「国民の声にしっかりと耳を傾けながら、職員と共に必要な政策を一つ一つ着実に進めて、結果を出していけるよう、緊張感をもって職務に臨んでまいりたい」と抱負を述べた。
 高市首相からは「国・地方の共通デジタル基盤の構築、東京一極集中の弊害の是正、暫定税率廃止に伴う地方の安定財源の確保、適切な価格転嫁、デジタルインフラの整備・防御、サイバー分野の技術開発・人材育成、被災自治体支援、公的統計の品質向上、NTT法の在り方の検討などしっかり取り組むよう指示があった」という。
 力を入れたい政策については「国民生活に広く密接な関わりのある幅広い行政分野を所掌しており大変、責任が重いポストであると認識している」と前置き。
 健全で持続可能な地方行財政基盤の確立、地域の担い手支援や関係人口の拡大、地域DXやそれを支えるデジタルインフラの整備、自治体の一般財源総額の確保、地方行財政基盤の確立、インターネット上の偽・誤情報等への総合的な対策の推進、サイバーセキュリティ対策、消防防災力・地域防災力の充実強化、通信・放送インフラの強靱化、技術やシステムの開発から社会実装、海外展開までの一気通貫した支援、広島AIプロセスの推進を含めた国際的なルール作りを主導するなど国際連携の深化、デジタルを活用しながらの郵政事業・行政相談・公的統計などに取り組むことを挙げた。
 日本維新の会と自民党との合意事項にもある「副首都構想」については「首都の危機管理機能のバックアップ体制を構築して首都機能を分散することや、多極分散型経済圏を形成することは、我が国全体にとっても喫緊の課題。行政機関のあり方、対象となる地域の地方行政体制にも関係し、必要な対応をしたい」と述べた。
 【林芳正総務大臣経歴】山口3区、衆議院議員。64歳。衆議院当選2回、参議院当選5回。前内閣官房長官。東京大学法学部卒、ハーバード大学ケネディ行政大学院卒。三井物産、米下院議員スティーブ・ニール銀行委員会勤務、父親の林義郎政策秘書などを経て、1995年7月に参院で初当選。2021年10月には衆院に鞍替えし初当選した。防衛大臣、農林水産大臣、文部科学大臣、外務大臣、内閣官房長官などの主要閣僚を歴任。自民党では政務調査会長代理、経済成長戦略本部座長、IT戦略特別委員会委員長、知的財産戦略調査会長などの要職を務めた。


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