「通信文化新報」特集記事詳細
2026年1月5日 第7334・7335合併号
【主な記事】
年頭所感
日本郵政 根岸一行社長
郵便局は地域の社会インフラ
グループの魅力と価値を向上
通信文化新報の読者の皆さま、明けましておめでとうございます。2026年の年頭にあたり、日本郵政グループを代表してご挨拶申し上げます。
旧年中は、点呼業務未実施事案をはじめとする不祥事により、お客さまをはじめご関係の皆さまにご不安とご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。皆さまに再び信頼・安心いただけるよう、グループ総力を挙げて再発防止の徹底に取り組んでまいります。
また、11月には、中間決算および次期中期経営計画の骨子を公表いたしました。中間決算では、ゆうちょ銀行が上場来最高益を更新し、かんぽ生命も業績予想を上方修正するなど、金利環境を背景に金融事業が好調である一方、郵便・物流事業およびグループ連結の業績予想を下方修正するなど、厳しい経営環境が続いています。
将来に目を向けると、人口減少や高齢化の進行、地方の過疎化、デジタル化など、社会・経済環境の大きな変化の中で、当グループは郵便物数の大幅な減少をはじめとして、さらなる課題に直面します。
こうした状況を克服して当グループの企業価値を向上させるべく、当グループがこれから挑戦していくグループ全体の成長戦略の方向性を、中期経営計画の骨子として、中期経営計画に先立ってお示しいたしました。
本年5月には、当グループ社員から募集した意見も踏まえて、骨子を具体化・肉付けした中期経営計画の公表を予定しています。したがいまして、本年は、新しい中期経営計画の大事な初年度となります。
私たちは、グループが長期的に目指す姿として、これまで取り組んできた共創プラットフォームを、「総合物流」「総合金融」「生活サポート」の3つのプラットフォームへと一層深化させ、他の企業が拠点を置かないような地方部においてもこれらのサービスを提供することで、郵便局が地域の社会インフラとして機能する未来を描いています。各プラットフォームと不動産事業の横断的サービス提供を通じて、グループとしてさらなる魅力と価値を生み出します。
その未来を実現するために、具体的には、物流分野では、当グループが強みとしてきたラストワンマイルだけでなく、企業間物流を含む国内・国際物流の全体を一気通貫でつなぐ物流サプライチェーン網を有する総合物流企業に転換し、お客さまに対するさらなる高品質な物流サービスの提供を目指します。
また、ラストワンマイルについては、都市部では小規模な集配拠点を配置して機能を分散させ、好立地の郵便局の土地を不動産開発に活用できるようにいたします。一方、地方部では集配拠点を集約し、四輪車による広域配達を行うなど、地域特性に合わせた物流ネットワークへの再編を進め、将来の人口減少を見据えた取り組みを推進いたします。
金融分野では、ゆうちょ銀行・かんぽ生命と郵便局との連携を通じて「総合金融プラットフォーマー」を目指し、リアル・リモート・デジタルといった多様なチャネルを活用して、お客さまのニーズに沿った商品やサービスを展開してまいります。
さらに、郵便局窓口では金融事業などに加え、地方部を中心に地方自治体からの事務受託を拡大し、買い物・移動支援や医療など様々な生活支援サービスを担うことで「地域の生活サポート拠点」に進化させてまいります。併せて、地域事情に応じ、半日休止などの柔軟な運営体制の構築や郵便局の最適配置なども進めます。
こうした取り組みによって、地域やお客さまのご期待にお応えするとともに、グループの収益基盤を強化してまいります。
同時に、人的資本経営の一層の推進、デジタル基盤の強化など、経営基盤の強化にも引き続き取り組みます。公務員時代から続く年功要素の強い給与体系の見直しや、職務を基本とする人事制度への移行に取り組み、社員の可能性を最大限発揮できる仕組みといたします。また、事務フローの効率化に加え、グループ共通のデジタル基盤を活用し、手続きのワンストップ化や、グループ横断的な、魅力的なサービスの創設を目指してまいります。
2026年の干支は、丙午(ひのえうま)。ともに火の性質を持つ丙と午が重なるため、勢いのある年となるとも言われています。新たな中期経営計画の初年度として情熱を持って、新たな挑戦を続けて、未来に結実させていく一年としていきたいと思っています。
結びに、皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げますとともに、本年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
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