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2026年3月9日 第7343号

【主な記事】

東京支社高橋文昭支社長 郵便局は行政・企業・住民をつなぐハブ
地域に寄り添い課題を共有
特性に合わせサービス
 


 日本郵便東京支社は都心部から島しょ地域まで、その所掌は広範囲にわたる。郵便局に求められる役割も多様性に富んでおり、様々な取り組みが求められる。自治体との包括連携協定締結や郵便局窓口でのマイナンバーカードの活用推進なども、今後ますます注目される。
 昨年11月には次期中期経営計画の骨子が発表され、郵便局は地域のサポート拠点となる道筋が示された。こうした論点を踏まえ、東京支社の地方創生や地域貢献、郵便局の地域での役割などについて、高橋文昭常務執行役員東京支社長に話を聞いた。
 
■東京支社長に就任して約1年8か月経過しました。この間、精力的に現場を訪れて局長や社員の皆さんを激励されていますが、手応えを聞かせてください。
 支社長に就任以降いろいろな郵便局を訪問することで、郵便局の実態を立体的に把握できました。局長や社員との対話を通して、郵便局の声を起点に実態に即した取り組みができると思います。
 また、東京支社管内には郵便局が1400局以上ありますが、支社から足を運びやすいのが東京の利点です。支社の社員も各部会の活動などに参加していますが、今年度からは金融関係の社員が郵便局全局を訪問して、郵便局と支社が一体となって取り組む体制作りをしています。さらに「支社長激励コール」として、一日数件程度ですが模範的な活動をした局に電話をし、より多くの方に直接感謝の気持ちを伝えるようにしています。郵便局の現場の声を大切にして、サービスの品質向上に努めています。
■東京都は都心部から島しょ地域まで多様性に富んでいます。そういった地域を所管している支社長として心掛けていることは何でしょうか。
 東京は大都市もあれば自然豊かな地域もあり、全国の郵便局の縮図のような面があります。地域独自の文化や暮らしの実情を丁寧に把握し、その地域に合ったサービスを確実に提供することが大切です。そのために郵便局への訪問や電話で局長や社員と直接対話をし、地域ならではの課題や解決策を聞くことを心掛けています。
 また、東京支社としてどの地域についても共通して重要視しているのは、「安心・安全なサービス提供」と「地域に寄り添う郵便局」ということです。地域の特性を生かした取り組みを郵便局の皆さんと一緒に推進することで、全体のサービス品質向上につながると思いますので、そこはこれからも大切にしていきたいと思います。
■地方創生に長く従事されていた経歴をお持ちですが、東京支社の地方創生への取り組みの現状や理想像を聞かせてください。
 地方創生は地域と郵便局が一緒に価値を高めることですが、その一環で自治体と包括連携協定を締結したり、地域行事への協力や団体との連携などもしています。もともと郵便局は地域の拠点としての特性があり、これをしっかりと生かしながら地域に役立ち、ウィンウィンの関係を築くのが理想です。
 さらには、郵便局が地域の多面的な情報の拠点にもなってほしいという思いがあります。行政と企業と住民をつなぐハブになるのも理想のひとつで、地域の課題を共有しながら、郵便局ネットワークの信頼性を生かして地域の活性化に貢献したい。お客さまに寄り添い、満足いただけるサービスをより多くの人に利用いただき、結果として地域の安心・信頼の拠点になるとともに、私たちにとっても持続可能なモデルを目指しています。
■東京支社は地域イベントに積極的に参加されています。郵便局が地域になくてはならない存在になる道筋はどのように考えていますか。
 地域イベントへの参加は住民とのつながりを深めるうえで非常に大事。郵便局の役割や価値を身近に感じていただける機会でもあります。多くの人に郵便局を知っていただき、輪ができて広がっていくのが理想です。広く知っていただくという点では、東京支社では昨秋「広報室」を作り、東京内での様々な取り組みを対外的に発信する専門の部署として活動をスタートしました。こうした活動を積み重ねることで、私たちの活動を多くの人に知っていただき、「郵便局っていいな」「郵便局があると安心だ」という認識を深められたらと思います。
■地方創生では包括連携協定が重要な要素ですが、包括連携協定の持つ意義や将来性についてお尋ねします。
 自治体も郵便局も地域に根差す存在なので、お互いに連携していくのは必須だと思います。東京都の自治体との包括連携協定は近年急速に進み、東京都とは2020年に締結、市区町村とは62市区町村中25の市区町村と締結しています。まだまだこれからですがより多くの自治体と締結していくよう調整しています。
 また地域のニーズも踏まえてマイナンバーカード関連事務などの取り組みを行い、身近な郵便局で自治体のサービスを受けられるよう進めています。行政と郵便局が一緒になって住民の拠り所としての役割を果たすことが地域のためになり、郵便局が一層重要な存在になると思います。
■マイナンバーカードの郵便局窓口での取扱いについて、東京支社はどのように計画されているでしょうか。
 マイナンバーカードは政府の方針でこれからの各種手続や本人確認に不可欠なものになることは疑いありません。また、政府から郵便局はその拠点として期待されています。政府などの運用方針を踏まえて行政、住民のニーズを満たすよう進めます。郵便局は地域の窓口としての機能を持っているので、元々こうした手続とは親和性が高い。郵便局という数多くの地域の拠点がある私たちがお手伝いすることで一層きめ細やかで便利・手軽な行政サービスの実現に役立てるのではないかと思います。それによって、行政サービスや地域のコミュニティーハブになれればいいと思います。
■昨年11月に次期中期経営計画の骨子が発表されました。その主要戦略のひとつである「郵便局を地域の生活サポート拠点」について、東京支社管内の郵便局の在り方を教えてください。
 郵便局を生活のサポート拠点にするのは非常に大事なテーマだと思います。郵便局は最も身近な拠点なので、それぞれの地域の暮らしの中で頼りにしてもらう存在であることを重要視しています。郵便・貯金・保険はもちろんですが、自治体や、終活相談サービスなどでは他団体とも連携して生活に身近なサポートを展開していくことは非常に大切です。この体制作りをこれからも進めます。
 地域の住民にとって「郵便局があると安心できる。頼りになる」ことが拠り所になるので、郵便局がそのための生活サポートをすることは欠かせないと思っています。(2面につづく)


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